男性の育休が義務化になる?【Woomaxブログ】
一昨日、自民党の有志議員による
「男性の育休”義務化”を目指す議員連盟」が発足しました。
同議連は、社員個人に育休取得を義務付けるのではなく
本人からの申請がなくても企業側から取得を促すような
仕組みを検討しています。
先日、厚労省から発表された「2018年度雇用均等基本調査(速報版)」では
男性の育休業取得率は6.16%で
前年度から1.02%上昇しました。
しかし政府は2020年までに13%まで上げる目標を掲げており、
達成にはまだ程遠いのが現状です。
ご存知の通り、制度上は男性も育休を取得できることになっていますが、
「育児は女性がするもの」という固定観念や
評価や昇進などに悪影響を及ぼすのではないかという疑念、
人手不足の労働環境などが
取得を阻んでいると言われています。
同議連が目指すのは、
少しずつ社会の風潮が変わっていくことを待つのではなく
義務化することで先に環境を変えていくことです。
ジャーナリストの治部れんげさんは
「10%増を目指すか、10倍に増やすことを目指すか」の
違いについて書いています。
「10%増だと現状の延長で物事を考えるが、
10倍増だと本当に新しい発想が必要となり、今までと違う人が活かされる」
と言います。
スウェーデンは男性の育休取得率が90%だそうです。
10倍に増やすことは決して絵空事ではないのだと思います。
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ほかの専門家たちも日経新聞にコメントしています。
それぞれ様々な条件等はあれど
反対派も、別の手法を推奨しているのであって
「男性の育休取得を進める必要性」については概ね一致しています。
提案されている条件や反対派の理由は、
・女性に義務化していない休業を、男性にのみ義務化することの根拠の議論が必要。
育児休業給付金の水準も不十分。
(菅野淑子氏/北海道教育大学教授)
・収入減や仕事の機会を失うことになりかねず、本人が望めなくても拒めないのは問題
(池田心豪氏/労働政策研究・研修機構主任研究員)
・育休取得にインセンティブを与えるなど、義務化以外の方策はある
(武石恵美子氏/法政大学教授)
などが挙げられています。
リクルートワークス研究所の大嶋寧子主任研究員は
「男性の育児参加は日本経済や社会の持続性にかかわる問題だという
認識がまだ薄い。男性の育休義務化を目的にしてはいけない」
と述べています。
一連の話題は、女性活躍と表裏一体といえる
男性の家事育児参加について考えるきっかけとなっています。
なぜ必要なのか、どんな社会背景によるのか、
実際に義務化されるとしたら企業はどうすればよいのか、
職場にどんな変化が起きるか、
“10倍に増えた社会”を想像してみませんか?
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