松本晃氏の言う「力ずく」の女性活躍とは【Woomaxブログ】

ミスターダイバーシティの異名を持つ松本晃氏。
ジョンソンエンドジョンソン日本法人やカルビーのトップとして
組織、女性活躍を率いてきたことは皆さんもよくご存知かと思います。

NIKKEI STYLEの見出しに、
松本さんのお名前と「女性管理職」「トップが力ずくで」という言葉が
並んでいたので、一瞬どきりとしました。

女性管理職への登用などについては、
女性の比率を高めるためテコ入れすることに
懸念を示す声が聞かれることもあります。

また、「女性活躍を進めたい/進めなければならないが
力ずくで進めようとすると現場とのギャップが激しく
各所からの反発を招きかねない」とお悩みのご担当者もいるかもしれません。

松本さんが言う「力ずく」とは、どのような意味でしょうか。

実際にカルビーで行った例が2つ紹介されていました。

・小学生の子どもを持ち、執行役員本部長に就いた女性に
「必ず4時に退社しろ」と促した
⇒実際にやってみたら本人にも会社にも何の問題も起きなかった、みんな真似し始めた

・社長秘書に長く就いていた女性社員が優秀だったので、
プロジェクトリーダーやダイバーシティ推進委員長を任せた
⇒後に執行役員本部長に昇進した

松本さんはこのように仰っています。
「こういうケースは待っていても出てこない、
トップが意識して半ば力ずくでつくらないと」
「そもそも、なぜダイバーシティーが必要か。
世の中は男と女が半々なんだから、その人間の半分しか使わなかったら、
うまくいかないにきまっているじゃないですか。
今は偏った人材でビジネスなんてできっこない。」(一部省略)
「女性を使って何か問題が起きるとか、心配してもしょうがない。
男性だって問題をいっぱい起こすんだから。ビジネスに男も女も関係ありません。」

つまり松本さんの言う”力ずく”とは、
無理に引き上げたり、比率向上を目指すことではなく
「実力を発揮する機会を与える」という意味ではないかと思います。

松本さんのインタビューなどは様々拝読してきましたが、
“男女の違い””女性を活用すること”に執拗にこだわっていないように感じます。
それよりも「ひとりひとり」をよく見ていて、
実力・長所を引き出しているとお見受けします。
男女の違いも含め、
根本的にあらゆる人の違いを理解して尊重しておられるのだと思います。
上の2つの例も、該当者が男性だったとしても同様に行えることです。

また、過去から今にかけての時代の変化を理由にしているのではなく、
今これからの時代を見据えていらっしゃいます。
その違いによって、
「労働力としての女性」に対する視点、言動が異なるのではないかと思います。

繰り返しになりますが
「待っていても出てこない、
トップが意識して半ば力ずくでつくらないと」、です。
引き出すべき実力・長所を見つけて活躍してもらいましょう!

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