熊川哲也に継承と育成を学ぶ
先週は2回も熊川哲也さんのジークフリートを観にオーチャードに通いました。
とはいえ、2日間とも3幕のバリエーションで着地が・・・。
熊川哲也と言えば着地・・・くらいのイメージの私は
難易度が超絶高い、高速のトゥール・ザンレールの後、5番でピタッと着地し
息つく間もなく回転してピタッとブレずに決めるものだと思って観てしまう。
この動画の45秒前後ね。↓
Tetsuya Kumakawa Swan Lake
そもそもジークフリートはお坊ちゃん王子なんだから
もっと他のダンサーのように「ゆったりと王子然と踊ればいいじゃん」的な向きもありましょうが
私は「黒鳥を白鳥と思い込み、ラブラブはじけた熊川ジークフリート」が大好きなので
高速ジャンプ&回転をやめられない熊川さんが大好きなのだ。
しかし、私の敬愛する「ダンサー熊川哲也」もやはり44歳にして
「可能だったことが不可能になることが多くなっていくんだな」・・・と思い知りました。
普段から、自分の踊りが出来なくなったら舞台を去ると公言しているので
「ああ、この公演で引退しちゃうかも・・・」と思ってしまったわけですが、
カーテンコールで幕が閉まる直前にその場で高くジャンプし高速回転&ピタッと止まる姿を
見せてくれたので、「おお、まだまだやってくれるんだな」とは思いました。
ただ、私は、しっかり、ゆるやかにその「時」を本気で覚悟していかないとな~と思った次第です。
で、ここまではある意味、前置きです。すんません。(思い入れが強くて長い・・・。)
1999年の旗揚げから17年、Kバレエを見続けてきましたが
彼のようなスターはやはり早々出てきません。
最初は、きっとこの目で次代の自分を見つけ出そうと模索していたのでしょうが
いつのころから、カンパニー(グループ)全体をスターにしようと意識を変えていったんですね。
この決断をすることも、タイミングもすごく大事だと思い、一般企業の事業継承や人財育成でも
学ぶべき視点だなと痛感いたします。
公演事業だけでなく、スクール(子ども&大人)事業の展開は、多くのダンサーの多様なキャリアパスを可能にしていて、また、その教えを受けた子どもは幼いころからイズムの継承が宿る。
全部出来る一人を探すのではなく、それぞれの良さを持ち合って全体で「出来る」組織を育てる。
ダイバーシティに通じることだな~~~。本当に経営者としても尊敬いたします。
5月は團菊祭も昼夜観て、道成寺で手ぬぐいゲットしたし、
命の洗濯をじゃぶじゃぶさせていただいたので残り2か月、頑張ります。
(株式会社Woomaxは7月〆なので)