ロールモデルは本当に要るのか?
連日、ダイバーシティや女性活躍の研修を担当させていただき
うれしい限りの今日この頃。
本日は、女性活躍推進の課題としてよく出るのが「ロールモデルの不在」
「ロールモデルがいないこと」と「自分のキャリアデザイン」って
因果関係が成立するのかな?ということを考えてみたいと思います。
まず、
①知らないことはイメージできない。
②イメージできないことは行動できない。
③行動できないことは実現しない。
知らないことは知りたい。
だから、ロールモデルが必要・・・という論理においては
たしかに因果関係は成り立つかもしれません。
というわけで、40代~50代以上の諸先輩の、いろんな壁に頭をゴツゴツぶつけながら
切り拓いてきたキャリアスタイルを聴く機会を設けると
「あそこまで求められるのはつらい」
「もともと彼女たちはそれが得意(好き)なんだろうけど、私には無理」
という意見が出てくる
つまり、
「(私の)ロールモデルには、ならない・・・。」
ということです。
しかし、その判断はどこから生まれてくるのでしょうか?
「知らないことはイメージすらできない」ので「判断のしようがない」はずのわけです。
これは、知らないという状態ではなく、自分の中に何かしらのイメージがあるから
「それと違う」と判断しているわけですね。
ただ、そもそも、組織は、回転寿司の寿司ように、
あらゆるタイプのロールモデルをベルトコンベアに量産して、
好きなロールモデルをチョイスしてもらうシステムではありません。
自組織を見渡して「ロールモデルがいない!」とのたまうのは、
キャリアデザインを描く本人が、まるで回転寿司に入ったお客気分で
「好きなネタが流れてこない!」と言っているように見えます。
そもそも組織と働く人間の関係が、回転寿司屋さんとお客様の関係とはちがうのだから
いないことを言い訳にせず、もっと違う視点で自分のキャリアを考えてもいいとおもいます。
「ロールモデル」不在は、多様化した今「白馬の王子さま」が居ないということと同じ。
それよりも、自分自身の強み(得意なこと)、やりたいこと、求められていることをしっかり
自己内対話で明確にすることで自分の中のロールパーツを磨いていくことのほうが
自分らしいキャリアを構築できると思います。
自己内対話では前回ブログに書かせていただいた
自分の動機づけ、モチベーションスイッチが
目的型なのか、回避型なのか・・・に於いても違うので
回避型の人は、いきなり自分の強みを考えるというよりは
強みを発見するにも「絶対○○な自分はいや!」「絶対▲▲にはなりたくない!」を
明確にしてから、「じゃあ、どうずる?」「じゃあ、何ならできる?」を
対話していくと良いなあと思います。
というわけで、結論は
「自分が欲するロールモデルは、必要・不必要を論じる前に居ない。」
「様々な人の様々なロールパーツを組み合わせて、
自分のロールモデルをイメージするのは自分」
「ロールモデルがいないということは、
自分がこの先のキャリアを考えられない理由にはならない」
ということです(*´▽`*)
自分のキャリアのハンドルは自分でしっかり握っていきましょう!