家事分担の進め方【Woomaxブログ】
男性の家事参加に注目が集まっています。
育休からの復職者向け研修で、
家事育児の分担について触れるプログラムも増えています。
立命館大学の筒井淳也教授の研究によれば、
日本の女性は、各国と比べて突出して多く家事を担っています。
家事はどのように分担すればよいのでしょうか?
大事なポイントは、次の3つだと思います。
- 家事分担プロジェクトのリーダー意識を持つ
- 目的と目標を夫婦で共有する
- 言葉のかけ方に注意する
まず、「家事分担プロジェクトのリーダー意識を持つ」ですが、
カジダン(家事に積極的に取り組む男性)やイクメンが増えているとはいえ
例えばそれまで妻が家事を多く担っていたとしたら、
いざ分担しようとすると
「具体的にどのような家事があるのか」「どのくらいの負担なのか」など
夫婦の認識がずれている場合があります。
こんなエピソードを聞いたことがありませんか?
「食器を洗ったら最後にシンクも洗ってほしい」
「ゴミ出しをしてくれたのはいいが、なぜ部屋のゴミ箱に残っているゴミを確認してくれないんだろう?」
これは、一口に「食器洗い」「ゴミ出し」などといっても
具体的に何を行うのか、夫婦間のイメージが異なっているからです。
こうしたズレを解消しながら分担していくには、
「なぜ気付いてくれないの!?」と、察することを求めたり、責めたり
「やる気がないのかな」「結局私がやらなきゃいけないの」などと
自分の中だけで諦めてしまってはいけません。
筒井教授が「家事のOJT」と呼んでいますが、
実際に家事をやってもらいながら修正していく必要があります。
それまで家事を多く担っていた側は、いわば経験豊富な先輩として
新たに担当領域(分担)を増やす後輩にあの手この手で教えていく過程が必須になります。
次に、仕事とも同じように「目的と目標を夫婦で共有すること」です。
育休から復帰する場合の目的は、
「生活リズムが変化してもスムーズに家庭運営を進めるため」
「仕事という役割が増えた妻の負担を減らすため」などでしょうか。
夫が退職する家庭であれば「いざというときに夫が一人で家事ができるようになるため」
という場合もあるでしょう。
目標も家庭によって様々です。
必ずしも50:50が理想というわけではありません。
そもそも50:50が、家事に割く時間なのか、担当する家事の数なのか、負担感なのかなどにもよります。
どのような状態が自分たちの理想なのか、話し合うことが大切です。
最後に、これも仕事にも通じることですが
言葉のかけ方ひとつで、お互いのモチベーションが大きく変わると思います。
感情に任せると、例えば「なんでゴミ出すときに部屋のゴミ箱も確認してくれないの?」などとなってしまいますが、
それでは言われたほうが気持ちよくありません。
女性脳は「感情」、男性脳は「行動」を重んじます。
男性脳の相手に対しては、言い換えると「ゴミを出す前に、部屋のゴミ箱を確認して回収してから出してほしい」
と言うと、相手もイメージを持ちやすいでしょう。
「家中のゴミをまとめて持っていってほしいから」といった目的も
あわせて伝えると、なおわかりやすいかもしれません。
そもそも希望を伝える前に、「私はまとめる必要があると思っていたけど、本当にそうかな?」
と自分の考えを見直してみることも重要です。
「次のゴミ出しのときに出せればよいから、この方法でもいいな」
と視点が変わり、より効率的な方法なども工夫できるかもしれません。
すべてに共通することはやはり「家庭生活でのスキルが仕事にも応用できる」点です。
キャリアに活きる経験が増えるので、性別を問わず、家事を担うメリットがあります。
新生活はさまざまな変化があり、心身的に落ち着かない時期でもあります。
理想に向けて、長期的に少しずつ取り組んでみてください。
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