「こうなったらいいな」を持つこと

2018年1月2日、息子25歳の誕生日を迎えての抱負が「キャリアチェンジ」でした。

25歳になって何をしたいですか?抱負を聴かせてください!」という私の質問に、正直、明確に「〇〇したい」とは「出てこないかもなあ~」と思ったのですが、しばらくしてから「お母さん、僕、新しい仕事してみたいと思う」とちゃんと言葉にしました。

「40代以降も同じ仕事をし続けられるかな?と思うのと、自分自身の成長のために“事務職”にチャレンジしたい…。」と。

と、いうわけで、2018年は働きながらの転職をテーマに活動しておりました。

正直、知的障がいがあると、また、こんな数字だけみると「自分は(うちの子)は難しい」と思ってしまう人が多いと思うのですが、そうすると、そのイメージがブレーキになり行動が出来なくなる人が多い。それはとてももったいない

「出来る・出来ないではなく”先ず、目的に向かって、やる!”がモットーの私たち親子
「知的障がいがあっても、事務職にキャリアチャレンジ」をしてきました。

そして、12月、ギリギリでしたが、様々な人のご協力及びご尽力のおかげで、損害保険会社様から内定をいただきました!3月から事務センターで勤務予定です。

「こうなりたい」という想いを言語化し、現実化していく。
これが、息子の自分を信じられる材料、自信の「種」としてなっていくんだなと実感します。

2011年に特別支援学校卒業してからTSUTAYAに入社し、約8年、無遅刻無欠勤で毎日毎日

・返却された商品を棚に戻す作業
・入荷シールを貼る作業
・DVD・CDの研磨や修理
・フロア掃除
・接客

など、さまざまな仕事に従事させていただき、店長さんはじめ社員さん、パート・アルバイトの皆さんに、本当に良くしていただきました。

今回本人から「退職願」をお伝えする際には、「すごいね。ちゃんと先のキャリアを考えて行動するなんて」「応援するよ!」と言っていただけたとのこと。

私からも店長さんに取り急ぎお電話でご挨拶させていただいたのですが、今年の5月から赴任された店長さんは、他店にいたときから息子が「すごいがんばり屋」ということを聴いていた、実際に同じお店になって、本当にがんばる人だと実感した。そんな竹之内くんの未来への決断を「心から応援します!」と言っていただきました。なんと、ありがたい。本当に感謝に堪えません。

ダイバーシティの時代、全員が自分にとって「いい人」だと感じられる人とだけ、関わっていられる環境はない。子ども時代はともかく、社会人になってから、そんな奇跡の環境を望むより、自分が自分の物差しですべてを推し量らず、他人の物差しに興味を持ち自分の物差しを進化させていく事が望ましい・・・と、Woomaxのダイバーシティの研修等では、いつもお伝えしていることですが、

保育園時代から小・中・高、そしてTSUTAYAさんでの社会人生活約8年の中で
彼は、人間関係に悩むことがなく「いい人」に囲まれて生きています。
「いい人」が多いのか?というと、最初「ビミョー」な対応をしていた人も
気づくと「いい人」になってるというのが私の率直な感想。

これは彼が「たまたま」もっていた「運」ではなく、
「もともと」持っていた「資質」でもなく
本人と周りで積み重ねて培った「第二の天性」です。

「第二の天性」は想いだけでは持てません。
一朝一夕の行動だけでも作れません。

未就学児代から、墓場まで
子どもが障がいを持つ親のための「カルミアサロン」で皆で作っていきましょう!

2019年もどうぞよろしくお願いいたします。