クーベルチュール2巻、実はワーキングマザーに読んでほしい。
「ちはやふる」の作者 末次由紀さんの不定期連載「クーベルチュール」の第二巻
これを読んで、きゅんきゅんするかが「女子の気持ち」
を理解できるかどうかの試験紙でもあると思うこのマンガ。
講談社の紹介はこうあります。
美形兄弟が営むチョコレート専門店「クーベルチュール」。
その魔法のチョコを食べると、100パーセント恋が叶うと言われていて……?
そうそう。オムニバス形式で1巻に4話収録されています。
どの、恋の話もグッとくるのですが、今回私の涙腺がヤバかったのは
恋の話…ではない2巻の最終話。
「はぁ?「恋」とか、太古の昔話?」的な子育て期ど真ん中のWM(ワーキングマザー)
アラサー世代で、仕事もそれなりに責任があってやりがいもある
しかし、母としても、子どもの成長にいつも寄り添いたいジレンマを持つ主人公と
その母の話です。
育休前セミナーや復職者セミナーも、たくさんの企業様で
担当させていただいておりますが、皆さん、大なり小なり
同じようなジレンマを抱えているなあと感じます。
「仕事も母親業も気持ちは100点を目指してしまう。」
仕事においては
復職後、「時短」の制度を活用することは、周りに負荷をかけてしまうと申し訳なく思い
母親としても
子どもに対して換えが無い存在であるのに「専業」をしない自分を申し訳なく思ってしまう
「そんなこと、ないよ。大丈夫。」
「肩ひじ張らずにやっていいよ。」
と、いくら周りに言ってもらっても自分の中の「価値観プログラム」に
「仕事はどんなに夜遅くなったとしても自分がやり遂げたい」
「子どもが小さいうちに、傍にいてあげないのは母親失格じゃないか?」
というものがあれば、日常の出来事の中で上記のプログラムに振れるような出来事があると
ついつい、思い悩んでしまうのです。
(例;自分よりも(能力も経験も少ない)後輩が、やりたかったプロジェクトに抜擢された時。
子どもから「お母さん、なんでいつもお仕事行っちゃうの?」と訊かれた時。など)
袋小路に入り込んでしまったと思った場合は、
絶対事象に対し「焦点化」してしまっているので、
「本当にそう?(仕事やめてこの子の傍にいることが【将来的にも】この子のためになるって言い切れる?)」
・・・と自己内対話をして、焦点化からの離脱を試みることがおススメ。
そんな自己内対話をするにも、心の余裕がないと難しいですね。
そんなときにも、トイレの中で、子どもが寝た後の十数分マンガでも読んで
ほっこりする時間を確保してくれたらなあと思いました。
ちなみに、私は、このWMのお母さんの一言が泣けたわけです。
「自分の子どもを育てたときの方がもっともっと楽しかった」
もう、自分的には、孫が出来る世代ですから、このWMの母の方の気持ちが本当によくわかる。
しんどかったけど、振り返れば「楽しかった。」
「孫がかわいい、かわいいって言うけど、もちろん、実際にかわいいけど
自分の子どもは、かわいい、 大事だということは、その子がいくつになっても変わらない。」
自分が母になって「与えるばかり」「滅私」状態と感じているWMには、
育児期は本当にとても体力的にも、心情的にもしんどい時。
どうやって乗り切るかという時に、思い出してほしいのは
自分もそうやって誰かから「愛を与えてもらって育ってきた」という「真実」
誰かからもらったギフトを順送りで自分の子どもに伝えられているんだという「感謝」
そうやって人は育ってきたということを思い出させてくれるきっかけになると思うので
恋愛マンガ?関係ない~と斬り捨てず、WMにこそ読んでほしいなあと思います。