リケジョレポート第六弾 森田 慧さん(その1)

さてさて、暑い日が続きますが、Blogでも熱いレポートをお届けいたします
ドボジョインタビュー、今回ご紹介するのは
戸田建設株式会社
建築設計統轄部 計画設計部
森田 慧(もりた けい)さん   
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■まず、建設業の道を志した経緯を教えてください。
小学1年生の時、自宅を建築した時に他の住宅やモデルルームを見に行って、建物に興味を持つようになりました。小学校の卒業アルバムにも「建物を建設する人になりたい」
と書いていたんです。
■小さなころの夢を実現されたのですね。
言われてみればそうですね。今も、新しい家を見ることやチラシの平面図を見ながら考えを巡らせることが好きです。
■だから、大学では建築を学ぶ道に進まれたのですね。学んだ環境はやはり男性が多いのですか?
私が進んだ建築コースは全部で約40名、女性の比率は半分でしたので、特にこの業界が男性社会と感じたことはありませんでした。学生時代の友人も社会に出るときは同じような業種に進み、今も同じ業界に携わっており、一生懸命仕事に励んでいる良い仲間です。
■就職するときに戸田建設を選んだ理由をお聞かせください。
大学に入って設計を勉強するようになって、建物を建てる前の過程よりも、建てていくプロセスに興味が沸きました。建物が建つことに関わる空間にいたい=現場を見たいと思いました。
■なるほど、個人の住宅というよりも、大学で学ぶうちにより大きな建造物に興味が出たのですね?
はい。入学当初は住宅にも興味があったのですが、授業でスポーツ施設や市場など、大きな空間、たくさん人が集えるものに興味の対象が広がりました。そうしたことから、就職活動はゼネコンを中心に始めました。その結果、たくさんの人が関わるような場所を作ることに携わることができ、建設の現場を見られる戸田建設への就職を決めました。
■戸田建設に就職してからは、学生の頃男女比50:50の環境から、男性が多い環境になったことについて、どのように感じましたか?
戸田建設に入社した当時、新入社員は160名。そのうち女性は10名程度でした。最初に配属されたのは工事現場で、そこでお世話になった周りの皆さんは「どこかの現場で一人くらいは女性を見たことがあるよ」という方々ばかりで、女性は現場で珍しがられましたので、「ああ、珍しいんだな」と思いました。
■今のお仕事とやりがいをお聞かせください
現在は計画設計部で主に、オフィスビルの設計を担当しています。最近は、耐震改修を中心に改修工事のご依頼を担当することも多くなっています。改修工事は、仕上げ材を剥がしてみたら設計図面と違ったなど、思いがけない不測の事態が多くあり、その都度 担当者や職人さんの意見を聴きながら対応策を考えて進めていきます。
そんな不測の事態への対応をしているうちに、知識の引き出しが増え、次の物件で活かすことができるようになることに、やりがいを感じています。様々な現場で、いろんな人と関わり、状況に応じた対応をすることで、少しずつでも自分の成長を実感することができると思っています。
■今のお仕事で森田さん自身が活かせていると思う、女性ならではの特性はありますか?
女性の社会進出に伴い、建物を使う女性が増えているため建物の設計に「女性の意見を聴かせてほしい」ということがあります。女性用トイレの提案依頼や、女性の視点に立った意見やアイデアを取り入れたいというお客様のニーズも増えおり、特性を活かせる機会が増えたと感じています。
女性だから、ということで、一緒に仕事をする社外の関係者からは、珍しがられることもありますが、きちんと仕事をしていれば、チームの一員として認めてもらえる確かな実感があります。
■戸田建設における女性の働き方についてはどのように思われていますか?
寮の場所や勤務形態など、女性に対する配慮を感じます。ただ、働きやすさの実態は、マネジメントする男性の考え方によるところも大きいかなと感じます
全体としては減っているとは思いますが、女性社員がいることで、今までとは違うコミュニケーションになることを面倒に感じている男性社員もいることを小耳にはさみます。同時に女性自身も「私の仕事はここまで」と、自分で仕事の幅を狭めている可能性があることも感じています。

■森田さんの上司の方のように「女性のマネジメントが上手だな」と思われる上司とはどんな人だと思いますか?

男女関わらず、「若手にやらせてみよう」と仕事を任せてくれる人です。もちろん任せっぱなしではなく、必要なところでフォローをちゃんとしてくれる、また「ここはいてほしいな」という場面でお願いができる方は頼りになる、素敵な上司だと思います。私は幸い、これまでの6年間でお世話になった上司、プロジェクトのマネージャーにはとても恵まれていました。
■具体的にはどんなところが素晴らしいと思いますか?
上司とは決まった会議体だけで話をするだけではなく、1対1の会話が多いです。おかげでとても仕事がしやすいです。このコミュニケーションによって「上司がいつもちゃんと仕事を見てくれている」、「何かあればいつでも相談に乗ってもらえる」という安心感があり、仕事に集中することができます。これは、私が女性だからといって過度なケアをされているということはなく、男性社員にも同じようなコミュニケーションで雰囲気が良いチームになっています。
■会社全体を見て、女性がもっと働きやすくなるために必要だと思うことはありますか?
総合職で女性の採用が始まったのはここ10年くらいです。総合職で女性が働き続けている事例がまだ少ないので、「こんな働き方もあるのだな」という多様な事例がもっと生まれると嬉しいです。たとえば、女性の先輩でご家族の転勤により止む無く退職された事例がありました。それを考えると、例えばご主人の転勤先に支店があれば、そこへ異動する、または戻ってきた時に再雇用できる制度があればいいなあと思います。
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小さいころからの夢を実現している森田さん。
次回は今後のキャリア&ライフビジョンについても伺います!
お楽しみに・・・