同感と共感のちがい

女性活躍推進研修は女性社員向けの研修もございますが
管理職向け(主に男性)の研修もございます。

管理職の方々の女性社員に対するマネジメント上の悩みでよく挙げられるコトのひとつに
「女性社員は何を考えているかよくわからない」があるのですが、
この頃は、時代も変わってまいりまして

「俺は女性部下の心理がよくわかっちゃうから大丈夫!」

と断言される方も多いです。

「女性は共感が大切なんでしょ。大丈夫結構出来る!」

と。
すばらしいですね。ありがたいです。

女ココロを掴むためには共感
・・・これは、もはや当たり前の態、、、のようなのです。

さて、出来ていると思っていらっしゃる方はもちろん、頭ではわかるが
「そんなこと面倒くさくて敵わん!」と辟易する方も含め、

かの名女優、オードリー・ヘプバーン主演映画「パリの恋人」に出てくる
以下のセリフをご紹介♪

同感とは他人の感情を理解する事です。 
 共感とは他人の感情をそのまま自分も感じる事です。


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いかがでしょうか。

微妙に違う、この違い、イメージできますでしょうか?

同感の意味:「デジタル大辞泉調べ」
同じように感じること。その意見や考えに賛成であること。また、そのような意見や考え。
「同感の意を表す」
「私も同感だ」
「彼の説に同感する」

共感の意味:「デジタル大辞泉調べ」
他人の意見や感情などにそのとおりだと感じること。また、その気持ち。
「共感を覚える」
「共感を呼ぶ」
「彼の人生観に共感する」


・・・いかがでしょうか。
「俺は女心に共感できる!」と豪語する方に詳細をヒアリングすると
多くの場合「同感」状態が多いんです。

以下事例

部下A子
「今日本屋さんで、ウチの会社の●●●プロジェクトに使えそうな
マーティング本見つけてそれがすっっごく面白いんす。なぜ今●●が必要なのかが
書いてあってしかも、使えそうなアイデアのヒントも沢山書いてあって、
これこれ!やった~~!って感じなんですよ!」

上司A(同感バージョン)
「そう。じゃあ、私も読んでみよう」
後日読んで「△△と☆☆は良いよね。たしかに使えそうだね。いい本見つけたね」

上司B(共感バージョン)
「へ~~~!そうか!今度のプロジェクトに使えそうか。
それはやった~~~だな!俺も読んでみるわ」
以下同じ

はい、ビジネスシーンでは特に、
同感だけでコミュニケーション、人間関係はスムースにいきます。
同感してもらっただけで同感された側は安心感を得られ、嬉しいです。

しかし、「より良い人間関係構築のために共感しましょう」といわれ
本質をつかみ、すぐBバージョンをイメージしてしまう方々は

「え!その会話で、やったーーって感じるのは無理だろ。
感じてないのにやったーーって言うのは迎合じゃねーか!」
と瞬時に思ってしまい

「共感なんて、会社でする必要がない!」と思ってしまうのでは・・・。

しかし、同感バージョンからならいかがでしょう。
ビジネスコミュニケーション上の理に適い、トライできそうじゃないですか?

多様な価値観に対する「共感」は中々プロフェッショナルな領域です。

本当にそう感じないと共感の意味を成さない。
意味を成さないものは迎合(なんちゃって共感)であり、
迎合(なんちゃって共感)ならば、しないほうがお互いのためによい、と思います。

自分にウソはつけないですし
自分にウソをつくのは知らず知らずに

自分で自分に負荷をかけていることになりますから。

本当に相手が感じたことを、相手と同じように感じるということは
よりよい人間関係を築くために鍛錬しつづけてこそナンボのスキルなのです。

かくいう私も、共感マスターではありません。
そうなるべく、楽しく、日々精進しつづけています。

【本日の提案】

女性活躍推進コミュニケーションは、
いきなり「共感」ではなく「同感」からはじめてみよう

「同感マスター」は「共感マスター」を目指してみよう

です!