1営業担当1顧客制を改革した中外製薬の取り組み【Woomaxブログ】

営業職に就く女性のうち9割が
入社10年以内に現場を離れてしまうというデータがあります。
この状況をどうにかできないかと考え、
日産自動車、リクルートホールディングス、キリン、日本IBMなどが
2014年に始めたのが「エイジョカレッジ」です。

営業職に就く女性社員が各社から集まり、
異業種で営業変革、組織変革に取り組むプロジェクトです。

今年のエイジョカレッジで、
フォーラム部門大賞を受賞したのは、中外製薬㈱のチームCSKでした。

“1担当者(MR)につき1顧客(医師)”という従来の営業スタイルを抜本的に変え、
提案したのはその名も「おしながき」スタイル。
担当者リストを「おしながき」として顧客に予め提示し、
どんな社員からどんな情報を聞きたいか、伺うことにしました。

リストには、メンバー社員の名前、顔写真、専門分野が示されています。
例えば専門分野が安全性、医療制度などと
記載されていることで、顧客のニーズを正確に汲み取れるようになったそうです。

実証実験の結果、営業実績が106.3%向上、面談の質が向上したことで全体の生産性も向上、
顧客満足度は100%、継続希望96.8%と
顧客と社内の双方に大きな成果が得られました。

営業職には、顧客の課題に沿って残業も当たり前、
要望があればいつでも駆け付ける、といった
臨機応変かつ長時間労働で対応する慣習があったかと思います。
それまさに女性たちが
「結婚や出産を経て、営業を続けるのは無理」と離れてしまう要因でした。

同社の営業スタイルであれば、
おしながきメンバーのフォローが得やすく
時短勤務の社員でも活躍できることが期待できます。

多くの人の間で”当たり前”とも思われていたであろう
営業スタイルを根本的に見直し、
顧客の満足度も上げ、働き方改革にも繋がる秀逸な改革ですね。

エイジョカレッジのほかの受賞企業やその取り組み内容はこちらからご覧いただけます。

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