真に恐れるべきは人間を簡単にする肩書き

カノホモの文庫本を姉が送ってくれたので
一気に読んでしまった。

カノホモとは、『彼女が好きなものはホモであって僕ではない』というLGBTの問題に切り込む浅原ナオトの青春小説

もともとは、Web小説サイト「カクヨム」発の小説。2018年2月に単行本が発売、2019年4月にNHKでTVドラマ化されました。

TVドラマも当時見たのですが、今回改めて小説を読んで
非常に考える機会をたくさん与えてくれるキーワードが沢山でうなりました。

妻子ある中年男性の彼氏がいるゲイの高校生男子が主人公で、彼には
「ミスター・ファーレンハイト」というネット上でのゲイ友もいる。

このミスター・ファーレンハイトの言葉が今回のブログタイトルだ。

主人公は偶然クラスメイトがBL本を買うところに遭遇してしまう。

「腐女子」であることを非常に恥ずかしがって秘密にしてほしいと念押しされたことを
「面白いこと」として話題にした主人公に対し、ミスター・ファーレンハイトは
「酷い。人のオナニーを見るような真似をしたと自覚しろ」と告げる。

「腐女子なんてバレても別に大したことではない」という主人公に
「男同士の恋愛を好むという嗜好も、ゲイも同じ。自然現象のひとつ」と言い
「真に恐れるべきは人間を簡単にする肩書き」だとのたまう。

・・・どういうことか

本人のそのほかの特徴には「絵が上手い」がある

しかし、そこに「腐女子」という情報が載ると
「さすが二次元好きの腐女子は絵が上手い」というような表現をされることはないだろうか。

彼女が普段「絵を描く」ということに対し
どのような想いを持っているのか?どのような修練をどのくらい実践しているのか?とか知らず、
いや、知ろうともせずに・・・。

こういう会話は日常でも良く生成されているのではなかろうか。

人は自分が理解できるよう都合よく世界を簡単にしてしまう。
物理の「ただし摩擦はゼロとする」「空気抵抗は無視する」みたいな

自分が理解できるように世界を捻じ曲げてしまうことがあるかもしれない。

老若男女に読んでみてほしい小説だなと思いました。

彼女が好きなものはホモであって僕ではない

 

なぜゲイが生まれるのかという問いに対し「神様が腐女子だったから」という仮説を立てる腐女子の三浦さんが素敵です。

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