私が以前、部下とすれ違っていた理由

私はよく

「大人の発達障がい」

という言葉に反応するのですが、それは私が過去に

「発達障がいを抱える男性の部下を持っていた経験」

があるためです。

同じミスを短期間で繰り返す

今回もそれに反応してこちらの記事が目に止まったのですが、
私のかつての部下も同じミスを何回も繰り返していました。

例えば

・少しの時間の遅刻が多い
・電車の降りる駅を間違える
・毎日の報告書に必ず誤字脱字がある
・会議の存在自体を忘れている

などがありました。

対策として、スケジュール帳を用意して必ず記入してもらうようにしましたが、
そのスケジュール帳自体を紛失するなどして、ミスはなくなりませんでした。

その後、携帯電話のアプリでアラーム設定をしてもらうことにしましたが、
充電が切れていたりして、これでもミスはなくなりませんでした。

毎日提出する報告書に必ず誤字脱字がある事などはどうする事もできず、注意をしても

「申し訳ありませんでした」
「二度とこのようなミスはしません」

と素直に言うため、それ以上は何も言う事ができずにいましたが、
翌日にまた同じミスを犯すという繰り返しで、私は頭を悩ませていました。

あまりにもミスが多すぎて

当初は、本人は病院にもかかっておらず、発達障がいと診断されていなかったため、私は

「私の指導が悪いのか?」
「彼のデキが悪いのか?」

などと葛藤していました。

それでも

「何回か繰り返すと、少しずつでも改善するだろう」

という期待もあり、指導を続けていました。

しかし、改善されないどころか、ミスの頻度が増えていく事になり

「これは何かがおかしい」

と思っていたところ、偶然“大人の発達障がい”というものの存在を知る事になり、

「もしかしたら彼もそうなのではないか?」

と思うきっかけとなりました。

病院へ行っても異常なし

そこで、彼に話をして病院に行くことを提案し、心療内科を受診してきてもらいました。

しかし、最初の結果は

「異常なし」

という事でした。

と、いうのも本人は自覚がないため、医師に上手く説明できずにいたのです。

そのため、セカンドオピニオンには私が付き添う事にしました。

彼が問診票を記入し終わり、私がそれを確認した時に驚いた事は、

彼の自己評価が、私が見ている彼の評価と真逆だった事

です。

例えば

・ほとんどミスをしない
・物事を忘れる事は無い

などという項目にチェックをつけていたのです。

ここで初めて「符に落ちた!」という感じでした。

その後、心理検査などが行われ、結果として発達障がいの一つである“ADHD”と診断されました。

「私と彼のどっちが悪いか?」

などという話ではなかったのです。

もし、これをお読み頂いてるあなたも

“上司と部下のすれ違い”

で悩んでいるとしたら、このようなケースも存在するため、一つの参考として見て頂けたら幸いです!

編集後記

本人は自覚がない事もあるため

「一緒に病院へ行く」

という事がとても大切です。

注意点は、本人を傷つけないためにも

“ミスの事例”

などを説明した上で、本人も納得した形で受診を検討してみて下さいね!

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