自律性を引き出すフィードバック手法「FBI」のコツ【Woomaxブログ】

日頃、フィードバックを行う際、
どのようなことに気をつけていますか?

「FBI」というフィードバック手法が、
シンプルでわかりやすく、かつ
相手の主体的な改善を促すために効果的だと思いましたので
ご紹介します。

FBIは、
気持ち(Feeling)、行動(Behavior)、影響(Impact)の頭文字です。

気持ち(Feeling)はフィードバックを与える側の気持ち、
行動(Behavior)はフィードバックを受ける側が行った行動、
影響(Impact)はその行動による周囲(人間関係や組織、会社など)に与える影響
を伝えます。

例えば、
中間管理職(部下を持つ部下、後輩への指示出しが上手くいっていない部下)に
対してフィードバックを行うとします。
FBIのポイントを抑えると、
「最近、部下たちへのマネジメントにムラがある(行動:Behavior)ようで
心配しているよ(気持ち:Feeling)。
チームの士気が下がっているよう(影響:Impact)に見えるけど、どのように感じている?」
といった具合です。

行動(Behavior)は、できる限り具体的な事実を伝えることが大切です。

ポジティブなフィードバックの際にも同様に行います。
例えば、
「お客様が今回の提案を喜んで快諾してくれた(影響:Impact)のは、
あなたの出した意見がお客様の視点に立てていた(行動:Behavior)からだね。
成果ももちろんながら、あなたの成長を感じることができて私も嬉しい(気持ち:Feeling)よ。」
となります。

目標値と結果だけに着目したり、
アドバイスや改善案を提示するのではなく
FBIの3点を抑えることで、事象の全体像を客観的に共有することができ
当事者が自分で内省し、次のアクションを見出せるよう
促すことができます。

この方法は面談時や、評価やフィードバックを行う上司部下などの間柄でなくとも、
「相手に改善を求める」ときには
いつでも誰に対しても有効な方法です。
この方法で、米スチューデント・メイド社で働く学生のひとりは
教授から不当ないじめを受けていると感じていたことを伝え、
教授からからかわれなくなったそうです。

FBIに照らして、伝える前に思考を整理することで、
「まず改めるべきは自分ではないか?」を確認することもできますね。
「あなたの~~の行動(Behavior)によって、私が嫌な思いをした(Feeling)のでやめてください!」
と言うのでは、
逆に相手から「自分のことしか考えていないんだな」と取られかねませんし、
実際、客観的には必要な行動だったということも考えられます。

Impact(会社や組織、人間関係への影響)を客観的視点で抑えることで、
例えば相手は良かれと思って取った行動でも、
俯瞰すると思わぬ結果を招いていることが伝えられます。
当事者は「自分が周囲により良い影響を与えるためには
どうすればよいか」に焦点を当て、見つめ直すことができます。

ぜひ試してみてください。

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