「創造」のための教訓

6月からWoomaxの数少ない男性メンバーとして
メルマガで書籍を紹介させていただいているキヨです。

先月のメルマガに対し、I社のS様から、とても真摯なご返信をいただきました。
励みにも刺激にもなります、S様に心より感謝申し上げます。

皆様の“生の声”には、現場の悩みや課題があり、我々も考えさせられます。

そこで、メルマガから飛び出して、一足お先にこちらのブログにて
「顧客への価値創造」の参考になる一冊をご紹介することにしました。

本日の一冊:『ニワトリを殺すな』ケビン・D. ワン

2003年に幻冬舎から出版された
ホンダの創業者、故・本田宗一郎氏がモデルの本です。

 

随所に本田氏の名言、至言がちりばめられています。

「消費者が双手を挙げて絶賛する商品というものは、消費者のまったく気がつかなかった楽しみを提供するくらい、
新しい内容のものでなければならない」

「本当に創造的な商品を生み出すためにはまず、我々が作り出す商品は、
 犬や猫がお金を出して買うのではない、人間がお金を出して買うのである
 ということを、しっかり頭に刻みつけておくことなんだ」

 

「我々は、人様に対して商品を作って売っているわけだから、やはり人間の研究が
一番大切なんだよ。ところが、これまでの技術者は、とかく視野を自分の研究に向け
人間を理解するための観察を怠りがちだったと言える。しかし、人間の心を理解し、
喜怒哀楽を理解し、不満や希望を知らなければ、真に消費者に受け入れられる
商品を創造し生産することはできないはずなんだ」

「それは技術者だけに限らない。まずは、
 人の心を知ることが商品を創造する根元
になってくる」

 

「この原則は、我々のようなメーカーに限らず、全ての産業、全ての職種に
共通して言えることだと思っている。みんな人間相手に商売しているのだから」

「そのためには、人から聞いたり、本を読んだだけでわかった気になるのではなく、
自分自身で生身の人間とたくさん触れ合うことだ。
 相手の身になって考えることで初めて人間が見えてくる
うれしいこと、悲しいこと、楽しいこと、嫌なこと・・・
そういったとても重要なことを置き去りにしたまま、コンピューターを駆使して
市場分析をしたところで、本当に消費者を喜ばせる商品はできないと信じている」

商品開発、企画設計、製造、物流、セールス、内勤、経営、そして現場や接客。
仕事に携わる全ての人に言えるのは、「どの会社にも必ず顧客がいる」こと。
その顧客を飽きさせず、どう満足を提供し続けるかは、永遠の企業課題です。
その課題への、“もっとも大切ものは何か”を思い出させてくれる一冊の寓話です。

 

人の心を知ること

相手の身になって考えること

 

ダイバーシティ・女性活躍推進も、基本は「商品を創造する根元」と全く同じです。

相手矢印で、顧客にも組織にも自分にも「より良い」を模索し、改善を積み重ねる。

そのためにも、引き続き、皆様の“生の声”をお聞かせください。

Woomaxメンバーは、常に、皆様の身になって、共に考え、共に学び、共に成長したいと考えております。

 

編集後記

最後に、ちょっと過激なタイトルですが、これは“会議室の張り紙”のことなのです。

「ニワトリは実は残酷な生き物らしくてね、群れの中の一羽がちょっと血を出すと
寄ってたかってその傷をつついて、そいつを殺してしまうそうなんだ。
あの張り紙は、このようなニワトリ会議を開いてはいけないという戒めの言葉なんだ」

この本のいう、血を出し、傷ついたニワトリは、失敗した人間を指しています。

ニワトリ会議とは、
失敗した人間を寄ってたかって責め立てて相手を再起不能にしてしまう会議
のこと。

しかし、よく知られるニワトリの機能と言えば卵を産むことです。

のぞましいニワトリ会議とは、
失敗から学び、次の卵をかえして、卵を産むニワトリを育む機能を持つ会議
・・・としたいですね。

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