働きやすい職場と上司に求められる傾聴力の相関性

・・・な~んて堅苦しいタイトルになってしまいましたが

先日、弊社でコンテンツ会議をしたときに、ちょっと考えてしまったのです。

女性脳は話をただ聴いて欲しい生き物である
ダイバーシティでそんな女性脳の組織在籍比率が高くなった今、上司は話を聴くのも仕事の内である
ゆえに、管理職にはより「話を聴く力」を高めていただくための研修が必要である

という意見が出たのですが、
どうにも、私にはそれがより良い組織運営のために最適な手段とは思えない・・・。

なぜなんだろう?と考えてみました。

必要論を説く者の意見としては、
「話を聴いてさえもらえば、やる気が出て仕事をするようになるんですよぅ」的なことを
申すわけですが、エビデンスがあるわけでもなし、感覚的においても
今まで私が目にした沢山の「聞いて聞いて星人」を振り返ってみても
「・・・それって本当?」と正直、疑念がぬぐえない。

うーん、なぜなんだろう?
考えていくうちに、カウンセリングの3つの効果を思い出しました。
話を聴いてもらうことによって3つの効果が得られるというものです。

① カタルシス効果
 カタルシスとは「浄化」というような意味があり、気持ちを吐き出すことで、
「あぁ、話したらスッキリした!」と聴いてもらった人が清々しい気分になる効果。

② バディ効果 
海猿で一般に浸透したと思われる バディとは「仲間」という意味があり、
誰にも言えなかったこと、周りに理解されなかったことなどを吐露し、

相手が共感や理解を示してくれることで、相手との信頼感が増す効果。

③ アウェアネス効果
アウェアネスとは「気づき、理解」というような意味があり、
上司に、色々なことを話していくにつれ脳内整理が進み、
「なぜ自分はうまくできないのか?」

「そうか!無理だと諦めていた要因はこれだったんだ!」と、
今まで自分一人では見えていなかった事象に気づき、理解し、
これを解決するにはどうすればいいのか?と解決のためのアクションにつながる効果。

・・・書いていて、今まさに、私自身アウェアネスな感じですが、(女性脳ですねぇ)

①カタルシス効果だけでは話した方にだけしかメリットがない。
スッキリだけされて、その後のアクションがイマイチであれば
上司は正直、業務時間内は絶対、時間外でもそんな時間を設けたいとは思えない。
仕事のうちだと言われたら内心渋々としてやるけど、まったくHAPPYではない。

組織では、②と③を視野に入れて話すことが大事なんですね。
会社で、「ただ上司に聴いてほしいんです。私がスッキリしたいから」

と話す側から聴いてもらう側にそれを求めることはいかがなものか?

「それでもいいよ」と言ってくれる素敵な上司ももちろんいらっしゃると思いますが、
「カタルシスを経て、バディ効果を感じ、アウェアネスを得る」のが話す側のビジネスマナーでしょう。

そして、聴く側のたしなみとしては
「私が気づき、解決を決して促さないけれど、君が、君自身で気づき、解決を得るまで聴くよ!」
と最初に宣言してしまうことでしょうか。

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But
プライベートではどうだろう。
たまには、話す方がカタルシスを得たいだけだとしても
そんなお喋りも聴いてあげられる関係でいたいですね