「“男性の働き方改革”が重視されていく？」

いつもありがとうございます。
月1回お届けしています「Woomax通信」Vol. 74
臼井あかねです。

今月の「Woomax」通信をお届けいたします。

1. Woomaxからのお知らせ

「“男性の働き方改革”が重視されていく？」

政府は女性活躍推進法について、
一般事業主行動計画の策定義務を中小企業にも対象を拡大し、
大企業には、開示情報の項目を具体化する方針を閣議決定しました。
早ければ2020年から、開示情報を次の2項目のうち
それぞれ1項目以上の数値を開示することになる見通しです。
（１）職業生活の機会の提供（採用者における女性の割合、管理職比率など）
（２）仕事と家庭生活との両立（残業時間、有給休暇取得率など）

この見直しに至った経緯には
特に女性活躍推進法の施行以降、
各社でその成果が表れ始めたことにあると思います。

また3月8日の国際女性デーには、
各地でさまざまな企業がイベントを開催したり
ジェンダーギャップの解消に向けて
著名人が様々なメディアで発信するなど盛り上がりを見せました。

もちろんまだ女性活躍が達成されたとは言えず、
施策の継続・改善は必要ですが、
成果の表れと共に、新たな課題が見えつつあります。

そのひとつに、
「男性の働き方改革」に対する動きが
今後一層、重視されていくのではないかと思います。

職業生活と家庭生活において変化している役割

社会全体からみる現状はというと、
例えば時短勤務や育休取得、テレワークやフレックスタイムなど
「柔軟な働き方」を実践しているのは、いまだ女性が多い傾向にあります。

これは、『女性が働きやすくなってきた成果』とも言えますが、
女性が仕事で担う責任や負担が増えた今、
家庭運営でも、夫婦間で家事や育児の分担を見直し、
バランスを取る必要性などに直面しています。

例えば、母親ばかりに仕事の調整を求める世の中では
母親が勤める企業に負担が偏ることにも繋がります。
父親側の企業がフリーライダー化することを問題とする企業も少なくありません。
つまり、どの企業においても男女共に柔軟な働き方を実践し
社会全体でバランスを取っていく必要性があるのです。

介護における男女の役割も少しずつ変化しています。
総務省の「社会生活基本調査」によると、
介護を担っているのは半数以上が女性ですが
年々、男性の割合は上昇しており、（図1）
平成28年には、「調査当日に実際に介護・看護を行った人の平均時間（行動者平均時間）」で
男性が2時間32 分、女性が2時間28 分と
初めて男性が女性を上回りました。（図2）

（図1）

（図2）

女性活躍と働き方改革は両輪とも言われ、
男性も女性も働き方を見直す必要があると
以前から認知はされていましたが
具体的な実行段階に入ってきたと言えるのかもしれません。

すでに実施している各社の事例も報告されています。
例えば日本生命保険相互会社では、
男性職員の育休取得率100％を3年連続で達成しています。
味の素株式会社では、全従業員16時半退社、
在宅勤務は週4回まで可能としたところ
育休を取得しなくも家事育児に参加する時間が増えたり
退社後にスーパーで買い物をする、新商品をリサーチするなど
生活の中で消費者視点に立ち、仕事にも活かされています。

こうした一般社員のロールモデルが増え、
企業の生産性や従業員のスキルアップにも繋がっているという
先行事例が増えてきたことで、
他の企業でも参考にし、取り組みやすい雰囲気が生まれてきました。

先日、Woomaxブログで
株式会社DACホールディングスの女性活躍施策に関して書いたところ、
大きな反響がありました。

同社は2012年に女性活躍の視察のために
北欧諸国の厚生省、女性雇用促進組織、企業などを訪問したそうです。
帰国後、成果と今後の進め方について報告すると
男性幹部は「やればいいんじゃない？」という反応。

反対するわけではないが、協力体制とは言い難く、
「自分には関係ない」と思っていることが窺えます。

そこで翌年の北欧諸国の女性活躍視察に、
男性幹部にも同行してもらったそうです。

するとその夜の会食で、男性幹部社員が
「本当に申し訳なかった、女性活躍推進を止めていたのは僕だった」
と吐露したそうです。

彼は、ノルウェーの船舶会社支社長が説明した
「女性活躍の推進は会社全体の生産性を高め、成長を促す」
という内容に納得し、
女性活躍に対する見方が大きく変わったそうです。

その後、彼は男性社員に対する教育に注力したそうです。

この記事に大きな反響があったのは、
女性活躍を自分事として捉え、リードする男性が登場したことに
多くの人が賞賛した部分が大きいのかもしれません。
それに加え、
彼がその後、男性社員への教育に注力したという点に
賞賛と期待が多く寄せられたと想像します。

男性が活躍できる環境整備

男性が諸制度を利用しにくい要因として、
他の社員、特に上司や先輩が利用していない、
もしも自分が利用したらどのように思われるか、
周囲の環境や評価が大きいのではないかと思います。

そこで、会社の方針として取得が推奨されたり
上司や先輩からの後押しがあったり、
チームでのサポート体制の重要性が周知されれば
利用しやすくなります。
制度があるだけでは利用しにくいので、
女性と同じように、またはそれ以上に後押しすることが必要です。

男性も女性も柔軟に、いきいきと働ける環境になっていくことで
ダイバーシティや更なる生産性の向上を目指すことができます。

ちょうど今頃は、新入社員を迎える準備でお忙しい方も多いと思います。
こんなトピックもあったなあと
頭の片隅に置いておいていただけたらと思います。

2.　7/6　無料公開セミナー「組織のジレンマを乗り越える」の魅力をご紹介」　第１回

Woomax人財開発マネージャーの青柳未央（あおやぎみお）です。
お客さまへ感謝の気持ちを込めた年に1度の公開セミナーを今年も開催いたします。
今年は「組織のジレンマを乗り越える」をテーマに、
持続可能な組織発展を目指す際に
１つの重要テーマとなる女性活躍を妨げるジレンマをはじめ、
組織に潜むジレンマについて、皆さんと考え、
ジレンマを乗り越えるヒントを得られる場にしたいと考えています。
ジャーナリストの治部れんげさんをお招きしてご講演いただき、
後半はワールドカフェにより、参加者同士で意見交換をして、
ジレンマ脱却に向けて自組織で展開できるヒントを見つけていただけたら嬉しいです。

今回、治部れんげさんに基調講演をお願いした背景には、
今週末から開催されるW20（ウィメン20・G20の下部組織であり、
ジェンダーを包摂したグローバルな経済発展の達成を目指す会合）にWoomaxが協賛しており、
W20運営委員である治部さんと意見を交わす中で、
ジャーナリストならではの取材をベースとした
豊富でわかりやすい事例に対する鋭い視点で
ジェンダーそして女性活躍を捉えていらっしゃる切り口が
Woomaxの目指す女性活躍像と重なる部分が多く、
ぜひ弊社のお客様と一緒に治部さんの講演を聴きたいという想いが生まれました。

治部さんの講演をヒントに、組織が抱える様々なジレンマを乗り越えませんか？
皆さまのお申し込みをお待ちしています！

■イベント概要
日時：2019年7月6日（土）13:30～16:30（13:10　開場）
場所：ウィンクあいち10階　1001会議室
詳細・申し込みはこちらから

3.　公開講座のご案内

◎株式会社Funleash×Woomax　共催◎
【人事担当者向けオープン講座】
～これからの時代に求められる戦略人事の役割～

こんな方にオススメです
・人事経験3年目～中堅層
・自組織の課題を自らの力で考えて解決をできるように再現性のあるものにしていきたい
・“自身が目指す姿”を明確にし、さらなる職域拡大を目指せるようなマインドセットをしたい
・他社、他業界の人事担当者とのネットワーキング、交流をしたい

◆日程：
第1回　2019年6月1日（土） 13：00～18：00
第2回　2019年7月13日（土） 13：00～18：00
第3回　2019年8 月3 日（土） 13：00～18：00
第4回　2019年9 月7 日（土） 13：00～18：00
※本講座は、全4回で1セットのプログラム構成となっています。
4日程すべてに同じ方がご参加ください。
◆場所：都内会議室　※決定次第、お知らせします
◆講師：
株式会社Funleash（ファンリーシュ）代表取締役　志水　静香（しみず　しずか）氏
株式会社Woomax　人財開発マネージャー　中島　愛（なかじま　まな）
◆参加費：40,000円（税抜き）
◆詳細・お申込みはこちら
└　https://woomax.net/event/event-4663/

◎Woomax主催　無料公開セミナー◎
「組織のジレンマを乗り越える」

◆日時：2019年7月6日（土）13:30～16:30（13:10　開場）
◆場所：ウィンクあいち10階　1001会議室
〒450-0002　愛知県名古屋市中村区名駅4丁目4-38
◆定員：70名様
※応募多数の場合は抽選とさせていただきます。
開催1か月前に抽選結果をお知らせします
◆お申し込みはこちら：https://woomax.net/event/event-4394/

※先月のメルマガで、
オンラインで参加できるよう検討しているとお伝えしましたが、
今回は、従来通り、来場によるご参加のみの形式で開催することと決定しました
当日はウィンクあいちにて皆様をお待ちしております！

編集後記

今年は春の訪れが早く、東京はもう暑いほどと聞いています。
薄着になって服の重みが減るだけで心も軽くなるような、
春はいつもワクワクしてしまいます。
桜も楽しみですね。

今月も最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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※ログミー掲載　「人生100年・働く50年時代のキャリア」セミナーレポート
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『思い通りの人生に変わる～女子のための仕事術』
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※日経WOMANオンライン「女性活躍推進」特集インタビュー
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