「いま、ここ」だけを真剣に生きること

いつもありがとうございます、キヨです。
Woomaxは本日仕事納めです。
そこで、今年のラストは日本が誇る大ベストセラー
嫌われる勇気をご紹介したいと思います。

この本は、既に31言語での翻訳刊行が決まっています。
国内での200万部突破も快挙ですが、なんと世界累計では610万部を突破。
まさに世界中で読まれている名著です。

アドラー心理学に出会った哲学者の元を訪れた、青年との議論のストーリー。
最初から最後まで対話形式となっていて、とても読み易いです。

本日の一冊 : 『嫌われる勇気』岸見一郎・古賀史健 著

カーネギーなど自己啓発のメンター達に多大な影響を与えたアドラーの思想。
その「幸福に生きるための処方箋」の、ほんの一部をご紹介します。

哲人:アドラー心理学では「すべての悩みは、対人関係の悩みである」と考えます。
つまり我々は、対人関係から解放されることを求め、対人関係からの自由を
求めている。しかし、宇宙にただひとりで生きることなど、絶対にできない。
ここまで考えれば、「自由とは何か?」の結論は見えたも同然でしょう。

青年:なんですか?

哲人:すなわち、「自由とは、他者から嫌われることである」と。

青年:いや、しかし・・・・・。

哲人:たしかに嫌われることは苦しい。できれば誰からも嫌われずに生きていたい。
承認欲求を満たしたい。でも、すべての人から嫌われないように立ち回る
生き方は、不自由きわまりない生き方であり、同時に不可能なことです。
自由を行使したければ、そこにはコストが伴います。そして対人関係における
自由のコストとは、他者から嫌われることなのです。

青年:・・・・先生は、わたしに「他者から嫌われろ」と?

哲人:嫌われることを怖れるな、といっているのです。

さらに二人の議論は続きます。

青年:人は自由の重みに耐えられますか? 人はそんなに強いものですか?

哲人:ただ課題を分離するのです。あなたのことをよく思わない人がいても、
それはあなたの課題ではない。そしてまた、「自分のことを好きになるべきだ」
「これだけ尽くしているのだから、好きにならないのはおかしい」
と考えるのも、相手の課題に介入した見返り的な発想です。

青年:嫌われたくはないけれど、嫌われてもかまわない?

哲人:そうですね。「嫌われたくない」と願うのはわたしの課題かもしれませんが、
「わたしのことを嫌うかどうか」は他者の課題です。
「馬を水辺に連れていく」ところまでは努力するでしょう。しかし、そこで水を
呑むか呑まないかは、その人の課題なのです。

青年:・・・・なんという結論だ。

哲人:幸せになる勇気には、「嫌われる勇気」も含まれます。
その勇気を持ちえたとき、あなたの対人関係は一気に軽いものへと変わるでしょう。

著者曰く、「人は変われる、世界はシンプルである、誰もが幸福になれる。」

そのために、「いま、ここ」だけを真剣に生きることが具体的に提示されています。

職場やSNSで、周りからの評価や承認欲求を求めて悩み苦しんでいる方へ。
自分と他人を「どのように分離し」、「誰とも競争せず」に生きるための道が書かれています。

普通であることの勇気、そのためのエッセンスに満ち溢れた一冊です。

本年もブログやメルマガをご愛読いただき、誠にありがとうございました。
来年も皆さまの気付きのお役に立てるよう、私達は「相手矢印」で取り組みます!
2022年に向かって、皆様どうぞ良いお年をお迎えください。

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