リケジョレポート・清水智子さん(その2)
お待たせいたしました~~。
通常の記事より、皆様の が多く、
このテーマは皆様の興味関心度が高いことを再認識いたします
では、さっそく続きです
研究(仕事)を続けることがマストな清水さんがキャリアプランとライフプランを
どのようなプロセスで実践していったかに興味があったので、
子どもを産むきっかけはありましたか?の質問をしてみました。
帰国後、和光にある独立行政法人へ協力研究員(ポスドク)として勤務されました。
国際学会で清水さんの発表を聴いた、超一流の女性研究者から声をかけられたことがご縁だったそうです。
こちらの先生は、第一人者としてのキャリアも築き、2人のお子さんも育てた先生。
頼もしく、尊敬できるBOSSの下、研究者としての清水さんのキャリアがスタートします
日々研究に専念する中で、先生から、ある飲み会の席で
「私のところで働いている間に子供を産みなさい、サポートするから」という
力強い一言を戴いたのをきっかけに、子供を産むことに決めた清水さん。
ちょうど同時期に大学時代の友人も妊娠したことも判明。
友人とも助け合いながらの妊娠生活はとても心強かったとのことです。
社会人になって初めての上司が理解も器もある方で幸運だったと仰っていましたが
上司に信頼される清水さんの「研究(仕事)への真摯な姿勢」が認められているからこそだとは
話を聴いていて実感いたしました。
ご家族、上司(先生)、同僚、インターン学生と周囲からの理解、協力を得ながら、
研究(仕事)を続け、2012年3月に任期満了で退職。
同年4月から現在の職場である独立行政法人でのポジションを得たそうです。
現職場では、研究者600名に対して、うち女性は30名、
機運として女性研究者を増やそうという国の意図ともマッチし
「ちょうど女性に良い風が吹いている時期だった」と清水さんは語ります。
まるで運良く、先に恵まれた環境があったのかのように
お話ししてくださいましたが、ここ、とても重要だと思うのですが、
先に存在したのは、清水さんの仕事(研究)に対するブレない
一生研究をつづける、という想いとスタンスで
環境とか、周りの協力は、その想いとスタンスによる
清水さんの行動が引き寄せているのだなと思うのです。
本人には、
「自分がちゃんと仕事をしようと思って行動していれば、必ず周りは分かってくれる」
という心強いメッセージを頂戴し、
組織で女性が働きやすい環境を作るには、
「女性だけが時間短縮勤務や保育園へのお迎えのために
早退出来る環境をつくっても組織も家庭も負担感が減らない」
「男性社員にも率先して育児に参加するよう、
40代、50代、60代の上司が働きかける必要がある」
という提言をいただきました。
くしくも、つい最近出ていた「PRESIDENT ONLINE」の記事が日本の現状。
「自分の娘が仕事と育児を頑張っているのに、婿は仕事だけで飲み会にも毎週参加している状況を想像してもらえれば、おじいちゃん達もそれはイカンと気づいてくれるのでは?」
と清水さんならでの視点で語ってくださいました
最後に、今後のご自身のキャリアのステップアップについても伺いました。
さすが、数年先の自分は、こうありたい!ということが明確です。
具体的には、
米国での博士時代から「40歳くらいまでに自分がリーダーになる」
※リーダーとは「PI: プリンシパルインディケーター(研究室主催者)」のことだそう。
また「世界で私が一番!」の研究テーマを確立することが目標ということでした。
そのためには、出産後も毎年1回は必ず国際会議に行くことを実践されているそうです。
これは、何かの本で元BOSSとはまた別の一流の女性研究者の方が
「子ども産んでも研究者として大事なこと」というこでを書かれていたことを、
そのまま素直に実践しているとのことなのです。
ここもポイントだなと思いました。まさに
ロールモデルは、同じ組織だけに存在するものでもないですね。
元BOSSからは、
「女性研究者が目指すポジションを得るには、男性よりずば抜けてできないとダメ。
『デカい仕事』をして、大きな成果を出しなさい。国際的に認められる成果を出して、
すごいと思われる学者になりなさい」というメッセージを聴かされていたとのこと。
「まったくもってその通りだな」と、今も研究(仕事)をするときの指針の一つにされているようです。
また、研究だけではなく、アウトリーチ活動も楽しいとおっしゃる清水さん。
宇宙飛行士に憧れていた頃、同じ埼玉県出身の宇宙飛行士 若田光一さんにファンレターを出し、
丁寧な返事をもらったことがとても嬉しかったそうで、
ご自身も、子供や若者に対して、科学の楽しさを伝え、還元していきたいと想い
出張授業などの活動もされているようです。