リケジョレポート第六弾 森田 慧さん(その2)

前回に引き続き、戸田建設の森田 慧さんです。
本日は、今後のキャリアビジョンについてお聞きします。
■建設業で女性が長く働き続けるために必要なことは何でしょうか?
「辞めない」と心を決めること
 ・ジョブローテーションしながら、自分の活躍できる場を見つけること

 以上の2つだと思います。設計の仕事自体は、例えば、子どもを産んでも育休制度・時短制度を利用しながら続けていけると思いますが、時間の制限がある中で最大限の成果を出すために、今よりもうまく時間を使う方法を自分で見つけなければならないと感じています。
■周囲の社員の反応は、時短他制約社員に対していかがでしょうか?
ルーティンワークが多く、スケジュールが管理しやすい職種であれば、時短制度をうまく使いこなすことができているように感じます。一方で、お客様のご依頼や、現場の進捗状況によって、急な対応が求められる職種では、対応が遅れる等の問題も見受けられます。時短利用の社員や残業ができない社員も活き活きと働ける環境にするためには、事前に連絡手段やチーム体制について話し合う必要があると感じています。このような問題は担当者間のフォローだけでは難しいこともあるため、会社全体の問題と捉え、話し合える場を創って解決していく必要があると思います。
■森田さんご自身の今後のキャリアビジョンをお聞かせください。
今は仕事がとても楽しく、好きなだけ時間をかけて仕事をしているのですが、今後は自身のライフプランについて、ちゃんと考えていきたいです。結婚・出産などの様々なライフイベントがあったとしても、大好きな設計の仕事に携わっていきたいことには変わりはありません。 身近に出産後に復職した先輩が何名もいらっしゃいますし、最近は他社との交流も増え、同年代の他社の女性からも話を聴く機会に恵まれているため、自分が新たなライフイベントを迎えたとしても「何とかなるかな~」と考えるようになってきました。
■どのような話で「何とかなるかも」と思えるようになってきたのでしょうか?
他社との交流をする中で、とある女性所長(他社)の話が印象的でした。お子さんのいる、その女性所長は、自分がいつ休むか分からないため、緊急時にも仕事の指示ができるように、常に身の回りを整理し、他の人に仕事を引き継げる状態にしておく、とおっしゃっていました。自分も常に仕事を「見える状態」にしておく必要があると感じ、勉強になりました。今後も、社内・社外に関わらず、先輩のお話やアドバイスに耳を傾けていきたいと思っています。
また、仕事としては、「これは私が創った!」といえる、“こだわりのある建物づくり”に携わりたいと思っています。また設計統括部の思想である「一芸に秀でたオールラウンダーになる」を体現するべく、いろんな用途の建物に携わり、戸田建設で働く醍醐味をもっと味わっていきたいと思っています。
■自分自身がより加速して成長していくために何が必要だと思いますか?
「常に新しいことに挑戦すること」だと思っています。より良いもの、新しい工夫を追い求め、挑戦することが、成長のためには必要だと感じています。
■今後こんな働き方をしていきたいな、というイメージはありますか?
今はガムシャラに仕事に邁進していますが、今後は公私のバランスを取りながら、どちらも充実するような仕事の仕方をしていきたいです。
そのためには、当たり前のことですが、仕事もプライベートも自分の目の前のことをしっかりやること、そして新しいことを年に1つ取り入れること、以上の2点を大切にしています
■2014年に取り入れた“新しいこと”をお聞かせください。
ヨガを始めました。身体も心もリセットできて良いですよ
■建設業でこれから働く女性、後輩たちへのメッセージをお願いいたします。
自分自身、女性の携わった「作品」を見ると大変刺激を受けます。こんな風に他社でも女性の活躍が目に見える形になっていくということに喜びと刺激を感じます。自分も良い作品を創りたいし、同じ業界で働くほかの女性の方々も、どんどん良い作品を発表されることで、建設業界全体に女性活躍の良い風を感じていただけるのかと思います。
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森田さんはインタビューの間、終始笑顔で答えてくださり、
とても、今の仕事が大好きなんだなあ。“当たり前に”一生の仕事と思って
新しい挑戦にも楽しみながらチャレンジしているのだなということをヒシヒシと感じました。
いつか森田さんが中心となって創った“こだわりのある作品”を観たいです。
ありがとうございました