息子の話
突然ですが、「息子は19歳です」と話すときに必ず
「じゃあ、大学生ですね!将来楽しみですね!」と言われます。
高校生まではとくに厳密に訂正する必要もなかったので
「高校生ですか?」と聞かれたら「そうですね」と答えてましたが
「大学生?」と訊かれたとなると、事実とは違うので
「うちの息子は、生まれつき知的ハンディを持って生まれてきたので
特別支援教育を経て、去年の4月から働いてるんですよ~」と答えます。
訊いた方が一瞬、済まなそうなお顔になるのが、しのびなくて
機会があるごとに、このようにOPEN告知してるのですが、
まあ、しかし、ハッキリ言って「自慢の息子」です。
先日、母校で今年卒業する後輩のために「キラキラ働く先輩」として
壇上に立たせていただくお役目をいただきました。
事前に就労担当の先生が職場に来て彼の仕事ぶりをビデオに撮影されたりしたので
非常に緊張したみたいですが、発表当日もお役目ちゃんと果たしたようです。
後日先生からメールをいただきました。
竹之内くん、ほんとうに立派になりましたね。
あの取材の日、彼の働きぶりを撮影するだけでなく、
実は店長はじめスタッフの方にもインタビューしたんです。
そのコメントを、授業の場で初めて聞いた竹之内くん。
・とにかくまじめで一生懸命
・お店にとってなくてはならない存在
・竹之内くんがいない日はとても困ってしまう
・竹之内くんのいないうちの店は考えられない
・私たちの大事な仲間
・貴重な戦力
・本当にかけがえのない存在
などなど・・・
事前の打ち合わせなんか一切なく、急なインタビューに答えてくださったみなさん。
これらみんな、みなさんのリアルな感想なんです。
これを聞いて、思わず目をうるませていた竹之内くんが印象的でした。
私もうるうるしてしまいました・・・
こう言っていただけるのも、彼が一生懸命頑張っているからこそ!なんですよね。
竹之内くんは、私たちの誇りです。
また一回り成長した竹之内くんに会う日が楽しみです。
このメールを読んで本当にありがたい、と涙が出ました。
そして、同時に息子ってすごいな~って思いました。
職場で周りの人にそんなにも必要とされる自分の居場所を
働いて、たった1年で確立するとは・・・・
ハンディがあろうと、彼に身につけさせると意識した
たった一つの軸は
本当に周りから愛される人になるためには、
まず、自ら「他のため」にできることを実践しつづけること
です。
これは、働くひとすべて、経営者だろうが新人だろうが
変わらない普遍のことではないかと思い、それをアタリマエに楽しく
実践しつづける息子の姿に励まされる毎日です。
感謝