「ジェネレーションギャップを解消するヒント」

いつもありがとうございます。
月1回お届けしています「Woomax通信」Vol. 70
臼井あかねです。

今月のWoomax通信をお届けいたします。

1. Woomaxからのお知らせ

「ジェネレーションギャップを解消するヒント」

先日、某テレビ番組で
株式会社サンリオ取締役・ピューロランド館長　小巻亜矢さんの
特集が組まれていました。
小巻さんは、弊社が7月に主催したセミナーにもご登壇いただきました。
番組をご覧になった方もいらっしゃるかもしれませんね。

その中で、小巻さんがピューロランドのショーストーリー構成を
変更されたエピソードがありました。

企画段階では、キティちゃんたちが悪役を倒して解決し
ハッピーエンドに向かう流れでしたが
小巻さんは、
キティちゃんが悪役に「誰だって笑顔になれない日もある。」と
共感し、寄り添うスタンスに変更。
“悪役も含めてみんなでハッピーエンド！”とダイバーシティ溢れるストーリーが
大人の心も惹きつけている、と紹介されていました。

このVTRを見た出演者たちの何気ない感想が、興味深いものでした。

――――――――――――――――――――――――――――――

タレントＡさん：「これ、子どもは理解できるのかな！？」
芸人Ｂさん　　：「いや、きっと子どもは『（悪役を）早く倒せよ』って思っていますよ」
（笑いが起きる）

――――――――――――――――――――――――――――――

皆さんはどのように思いますか？子どもは理解できるでしょうか？

Ｂさんの意見は笑いを取るためにあえてそう言ったのかもしれませんが
私は、子どもこそ、自然にこのストーリーを受け入れるのではないかと想像しました。

なぜならば、「悪役は倒すもの」という先入観が
子どもにはない可能性があるからです。

ビジネスの場においても、
こうしたアンコンシャス・バイアス（無意識の偏見）が起因した
ジェネレーションギャップが大きな溝をつくってしまうケースがあります。

ジェネレーションギャップを解消する術はある？

女性の社会進出（という言葉も最近聞かなくなりましたね）が進み
社会・家庭における男女の役割も変化しつつあります。
昨今の時代の変化の早さ、一人の労働期間の長期化などを鑑みると
今は特に、様々な時代背景を持った人が混在している社会なのかもしれません。
この時代背景による前提の違いがあることを意識していないと、
相手の意図を正確に汲み取れなかったり
自分の思い込みで相手の意見を歪めて判断してしまいかねません。

そこで今回は、時代の変化を
女性の労働に関する法律、変遷と統計、時代背景を切り口にまとめてみました。

※出典
国立社会保障・人口問題研究所
「第15回出生動向基本調査」『子どもの出生別にみた出産前後の妻の就業の変化』

■1985～1999年　（現在50～60代が20代の頃）
・女性の7割が結婚・妊娠・出産のいずれかを機に退職している
・「寿退社」「男は仕事、女は家庭」が社会通念ともいえる頃
・男性中心の社会で、多くの女性は職場では代替可能な補助的作業に就いていた

■2000～2009年　（現在の40代が20代の頃）
・依然として7割弱の女性が結婚・妊娠・出産のいずれかで退職している
・地方の中小企業でも育児休暇制度が整備され始めた頃
・法律は整備されたが実態はまだ追いついていない

■2010～2014年　（現在の30代が20代の頃）
・第1子出産前後の妻の就業継続率が5割を超える
・退職する女性が約1割減り、代わりに育児休業を取得して復帰する女性が1割増えた
・男性の家事育児参加が推奨され始める

どこを起点にキャリアを歩んでいるかによって
価値観への影響は様々であろうことが推察できます。
相手のバックグラウンドを想像してみることで、
相手の意見も尊重することができるのではないでしょうか。

個人が持つ「前提」は、社会的背景に限らず家庭環境や地域差、性格など
様々な要因がありますので、必ずしも当てはまるとは限りませんが、
目安として参考になればと思います。

現代は、まさに、様々な時代背景を持った人々の集まりであり、
会社は、社会の縮図であり、象徴ともいえます。
最初のステップとして「前提がずれている」と
まず”気付ける”ことがコミュニケーションのヒントになるかもしれません。

2.　公開講座のご案内

◎一般社団法人日本能率協会　主催◎
～管理職のためのダイバーシティ・マネジメント研修～

こんな方にオススメです
・女性部下を抱える管理職の方
・女性活躍推進、ダイバーシティ推進のご担当者
・「信頼される上司」を目指すリーダー・管理職の方

◆日程：2018年2月13日(水) 9:30～17:00
◆会場：日本能率協会・研修室
└　〒105-8522 東京都港区芝公園3-1-22
◆参加費：53,000円（税抜き）
◆講師：青柳　未央（あおやぎ　みお）
◆持ち物：筆記用具
◆お申込みはこちら
└　https://school.jma.or.jp/products/detail.php?product_id=100125

編集後記

スターバックスでこの原稿を書いていたら、
男性が、生後8ヶ月頃と見える赤ちゃんを抱っこして
入店してきました。
私は「後から奥さんが来るのかな」と想像したのですが、これが大間違い。

男性は哺乳瓶で赤ちゃんにミルクを与え、
慣れた手つきでゲップをさせ、
しばらく2人で寛いでから店を後にしました。

私のアンコンシャス・バイアスに気付かせてくれた
貴重な出会いに感謝です。

今月も最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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